「箱庭のソレイユ」を読みました。

「箱庭のソレイユ 4巻」(川端志季先生/集英社マーガレットコミックス)の電子書籍版が配信されていたので早々に購入しました。

別冊マーガレットに連載されていた作品で、4巻が最終巻となっています。

川端志季先生の作品は1冊目のコミックス「青に光芒」という短編集の試し読みで惹き込まれてから全て購入しています。

とくに導入部はがっつり心つかまれて先が気になって仕方がない、話が進むほどワクワク。

どの作品も主要登場人物の表情や感情が豊かに描かれていて、考えさせられる・少し暗い部分もあるんですが最後は爽やかに終わるという展開が多いです。

ただ、前作「宇宙を駆けるよだか」は最後忙しくまとめに入ったという印象でもう少し余韻がほしいと感じていました。

今作はストーリーが1巻分長くなり、物語の核心(真相)が3巻に含まれていましたのでどういう終わり方をするのかとても楽しみですね。

以下、「箱庭のソレイユ」全4巻読み終えての感想を書いています。ネタバレしないよう配慮していますがストーリー全体を読んでの感想になっていますのでお気をつけください。

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「箱庭のソレイユ」のあらすじ

ヒロインの「瀬名あさひ」が幼いころ通っていた絵画教室で慕っていた「有希先生」が殺され教室が放火される事件が起こり、犯人として逮捕されたのは親友で絵がとても上手だった「宿夜点治(天使)」。
天使が犯人じゃないと信じるあさひは有希先生の命日に欠かさず墓参りに訪れていました。

事件から5年が経過したある日、あさひが有希先生のお墓を訪れると先生の弟「戸張伊月」と居合わせます。

犯人が子供ということで遺族でありながら何の情報も得ることができなかった伊月は事件の詳細を知りたいと独自に調べていたのでした。


箱庭のソレイユ 1 試し読み(BookLive)

感想。

川端さんの作品では共通して明るく無垢なヒロインが登場してきていますが、「箱庭のソレイユ」のあさひも階段から落ちそうな成人男性を思わず受け止めてしまったり、いつも一人でいる訳ありそうな男の子に嫌がられてもついていって自分のペースに巻き込んだりと自分よりも他人のことを考え、寄り添う表裏のない気持ちのいいヒロインです。

前作「よだか」では見た目は醜くなっても変わらず性格がよく最後まで清く正しいヒロインでしたが、今回は真実を知って憤り苦悩する姿が描かれています。それでも誠実でありたいと筋の通った性格をしていますが…。

事件の真実も気になるポイントでしたが、恋愛面においても3人の心の動きにニヤニヤしてしまう描写がたくさんありました。みんな距離感ちょっとおかしい。

おそらくあさひはトラウマを抱えてしまったままだとは思いますが、4巻巻末のおまけ漫画のようにこの事件で繋がった彼女たちの幸せを願いたいなと素直に思える作品でした。

印象に残ったシーン

4巻にて。

伊月は遺族としてメディア取材を受けることになるのですが、撮影中に真実を語ろうと乱入してきたあさひを階段上から突き落とします。落ちたあさひを天使が受け止めるとすこし寂しそうに笑う伊月。

その行動や表情にちょっと驚きました。いろいろと複雑な感情がありそうだけどなかなか読み解けないというか…。

主要登場人物3人のうち、天使には「あさひと有希先生を守ること」、あさひには「天使の才能や人間性の素晴らしさを世間に知ってもらうこと」という目標が一貫してあったのですが伊月だけは恨みや怒りといった負の感情からスタートしている分事件全体に対して複雑に色々考えた結果あの行動になったのかなと感じました。祖父との確執もありましたし。これは祖父の考えがうまく両親を失った姉弟に伝わってなかっただけだと思うんですけどね。

箱庭のソレイユを読みおえて

よく見ればタイトルがそのまま「ソレイユ=太陽=あさひ」を現しているのに、物語で真相が描かれるまでは全く気づいていませんでした。あさひのフラッシュバックが序盤からちょこちょこ入っていたので、カンのいい人ならすぐわかりそうです。


箱庭のソレイユ4巻 無料試し読み(Book Live)

ミュシャ風の表紙がかわいい。4巻の表紙が誰だろうと思ったら大人になったあさひでした。絵もきれいになって読みやすくなりましたね。

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